日本料理 銀座 いしづか|十年変わらぬ、その日仕立ての和食

二〇一三年から続く一軒

日本料理 銀座 いしづかが銀座一丁目に店を開いたのは二〇一三年の九月で、二〇二三年の九月に十周年を迎えた。節目の挨拶で、店はここまで続けてこられたのは常連客の支えあってのことだと振り返っている。長い年月のあいだ動かさなかったのは、その日の食材でその日の献立を組むという姿勢だ。だから十年通った客でも、次に何が出るかを毎回楽しみにできる。開店から数えて十年余り、卓に立つのは変わらず店主の石塚 規だ。十年という区切りは、同じ料理を出さない店にとっては、それだけ多くの一皿を送り出してきた証でもある。節目を大げさに飾らず、翌日もいつも通りその日の献立を組む構えが、この店らしさとして続いている。

変わらないのは「同じ皿を出さない」こと

十年のあいだ守ってきたのは、皮肉なことに「同じものを出さない」という一点だ。朝採りの野菜や当日届く魚を使い、気候や状態、客の好みに合わせて仕立てるため、まったく同じ食材や料理が続けて並ぶことはない。名物の雲丹といくらの飯物も、仕入れ次第で表情を変える。個人的には、変わらないために変わり続ける店というのは、十年という時間があってはじめて信じられる話だと感じた。
魚の出し方ひとつとっても、刺身にするか酒蒸しにするかは客の好みで決まる。素材の状態を見た石塚が、その日に合う仕立てを勧めてくれるので、同じ席でも季節が違えば別の顔に出会える。
通い慣れた客ほど、出てくる料理から季節の移りを受け取る。何が旬かは献立そのものが教えてくれる。石塚 規との短いやり取りの中で、次に来る時季の楽しみが決まっていくこともある。

節目を越えて、家庭とつながる食卓

店で食べる料理だけでなく、日本料理 銀座 いしづかは持ち帰りやデリバリーのメニューも構えている。暮れには手作りのお節の予約も受け付け、正月の膳にも店の手仕事が並ぶ。毎月の料理教室で覚えた献立を家で作り直す人もいて、十年で育った店の味は、客の家庭の台所にも根を張り始めている。店主が卓の前で仕立てる一皿と、家で再現される一皿が、地続きでつながっている。料理教室は毎月開かれ、季節ごとの献立を家に持ち帰る人を十年ぶん送り出してきた。開店から積み重ねた年月は、店の中だけでなく、客の暮らしの側にも残っている。十年前に通い始めた家族が、いまは家の台所で同じ料理を作る、という循環も生まれている。十年分の季節が、店と家庭の双方に降り積もっている。

十年目も変わらない通いやすさ

節目にあたっても、価格の表示は税とサービス料込みのままで、予算のめどは立てやすい。酒は日本酒とワインの双方をそろえ、数に限りのある銘柄はグラスで回している。予約は電話(03-6228-6908)や各予約サイトから取れ、十年の常連も初めての客も、同じ窓口から席を押さえていく。予約の窓口が電話からネットまで広がったぶん、初めての客も最初の一歩を踏み出しやすくなった。馴染みの客には決まった頼み方があり、初めての客にはその日のおすすめがある。同じ卓でも、通った年月によって楽しみ方が枝分かれしていくのが、十年続いた店の奥行きだ。何度通っても献立が変わる店なので、十年目の一皿も、やはり初めて出会う味になる。通うほどに、次の季節が待ち遠しくなる。長く通う人には馴染みの一軒、初めての人には次も来たくなる一軒として、銀座一丁目に灯りが続いている。

銀座 日本料理

ビジネス名
日本料理 銀座 いしづか
住所
〒104-0061
東京都中央区銀座1丁目13−8
ハビウル銀座 5F
アクセス
東京メトロ有楽町線「銀座一丁目駅」から徒歩で約1分
TEL
03-6228-6908
FAX
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営業時間
【Lunch Time】
11:30~14:30(ラストオーダー13:00)
【Dinner Time】
平日 17:30~22:00(ラストオーダー20:00)
土曜日 17:30~22:00(ラストオーダー19:30)
定休日
日曜日・祝日
URL
https://ishizuka-1138.com