バジルソースの天婦羅から始まる、想定外の一皿
Obi寿司のメニューを初めて見た時、「寿司屋のコースらしくない」と感じる人は多いという。バジルソースやトマトソースを合わせた天婦羅、バルサミコ酢ベースの和風ソースで食べる肉寿司、大豆レシチンを使った泡の演出。和食の枠組みの中に、フレンチで身につけた技法が静かに組み込まれている。これを可能にするのは、店主・本多総司氏が30年以上かけて複数ジャンルを渡り歩いてきたキャリアにほかならない。ミシュラン店・海外・G7サミットを経て長崎の古民家に辿り着いた、という経歴だけで一本の取材記事が書けそうだと感じた。
カツオのうまみを移した自家製醤油と長崎県産の塩は、同じネタでも違う顔を引き出すために用意されている。素材の選択から調味料の設計まで、一皿の作り込みが丁寧に積み上がっている。
コースを通じて完結する、長崎の旬の流れ
コースは長崎の旬の食材を使った握りと天婦羅を中心に組まれており、予算に応じた設定から選べる。食事の最後には手作りデザートが届き、誕生日や記念日の来店者には飴細工を目の前で加工するプレートが加わる。「デザートが出るまで席を立つ気にならなかった」という言葉が口コミに残っている。ドリンクは日本酒・焼酎・ワイン・スパークリングと県内外から取り揃えており、カウンターでのペアリング相談にも応じている。
コースとペアリングを組み合わせることで、食事の時間がひとつの体験として完結する設計になっている。
カウンターと個室、2つの顔を持つ空間
古民家を改装したObi寿司の店内は、カウンター席と完全個室・半個室に分かれている。カウンターでは調理の動きと仕上げの演出が視界に入り続け、個室はデートや商談など少し静かな席を求める場面に対応する。英語での会話も可能なため、外国人ゲストとの来店でも選択肢として成り立つ。「どちらの席も雰囲気が良い」という評価が来店者の間で定着しているという。
営業はランチ11:00〜15:00、ディナー17:00〜21:00。金・土の夜は22:00まで延長されており、仕事後の遅い時間帯にも対応できる。
観光通駅から徒歩3分、長崎市本石灰町の一軒
住所は長崎県長崎市本石灰町5-29。観光通駅から3分、駐車場もある。定休日は水曜日で、電話(070-5093-8265)またはTabelogで予約を受け付けている。現金・各種カード決済に対応しており、デザートプレートの希望は予約時に伝えておくとスムーズだ。
初来店の疑問はFAQページで確認できる。支払い方法・個室の有無・英語対応の可否など、よくある問いがひとまとめになっている。


