刺盛、レバパテ、牡蠣のオイル漬け——その日の最適解を並べる
「その日の美味しい魚」を使った刺盛り、自家製レバパテ、牡蠣のオイル漬け、出汁鶏カツ。串ト酒ランデブー/日々是新が夜のメニューとして用意する品は、串カツだけに留まらない。「名物になり得る5品」という言葉を使い、それぞれを丁寧に育てている姿勢がうかがえる。肉と魚を交互に注文しながらグラスを傾ける時間は、気づいたら長くなっているタイプの夜だ。
どて串カツの仕込みは6時間以上。八丁味噌で国産牛すじを煮込み、本間製パンから仕入れたパン粉で揚げる。「ついつい癖になって食べたくなる」という声が複数届いており、一度注文した客が次の来店でも最初に頼むメニューになっている様子だ。
299円の瓶ビールが示す、この店の距離感
価格は接客のひとつだ、と言いたそうな数字が並ぶ。瓶ビールは1本299円から、日替わりの焼酎や日本酒も手の届く値段帯でリストに並ぶ。「会計を心配しながらではじっくり楽しめない」というオーナーの言葉は、この価格設定の根拠としてそのまま使えるような一文だ。正直、この価格感はかなり好印象だった。
キリンブラウマイスターも置かれており、通常の店では見かけない銘柄を飲める機会になっている。「ブラウマイスターも美味しかった」という感想は口コミにも残っており、ビール好きの来店動機になっているらしい。
朝の一杯のコーヒーと、ゆっくりした定食時間
日々是新は、8:00から14:00まで喫茶定食屋として営業する。愛知県産の炊き立てご飯と赤だし豚汁が朝定食の基本で、縞ほっけや出汁鶏カツ、サーモンレアカツなど複数の定食が揃う。コーヒーも用意されており、軽食のトーストと組み合わせることもできる。伏見駅1分という立地が、朝の一食をルーティンに取り込みやすくしている。
仕事前の時間に立ち寄りやすい雰囲気と価格帯が、「毎日の定食屋」としての機能を支えている。ランチタイムには一人客も多く、活気と落ち着きが同居した店内で食べる昼食は、午後への切り替えになる。
飲食の現場で積んだ14年分が、この一軒に出る
現場スタッフとしてスタートし、店長、エリアマネージャー、営業部長へと職歴を重ねてきた髙良健太氏が、この店のオーナーだ。「人を育てることが店を育てる」という考え方は、複数店舗の運営に携わりながら身につけた視点で、現場を外から見ていた人間には出てこない言葉だと思う。スタッフの個性が口コミに登場するほど、接客の輪郭がはっきりしている。
貸切・サプライズ対応、帰り際の入浴剤プレゼントなど、来店体験の端まで気を配るサービスが積み重なっている。普段の一人飲みから、二次会・打ち上げまで使い方の幅が広いのは、こうした運営姿勢と無関係ではない。


